アボカドさんへ

この9月は少し忙しい。

忙しいと言っても、人さまから見るとヒマ人に見えるだろう。

夏がいきなり終わってしまい、

Tシャツ禁止令でも出たかのような風情。

今年の暑さは、去年ほどではなくて

過ぎてしまえば、名残惜しいかな?って気持ちもある。

でも、きっと来年はクーラーつけると思う。

私の為ではない。 

暑くてバテていた11歳の犬の為である。

 

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さて。

私にとっては「事件です」

「アボカド」を食べました。

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私にとって、アボカドは「あってはならない物」

「見えてはいけない物」だった。

 

30数年前、知人宅ではじめてアボカドなる物をいただいた。

どれどれ…と口に入れた途端、私はだらしなく口を開け

開けた口のまま言った。

これ、腐ってるよ… 口が閉じられない。

ガス器具の不完全燃焼で発生するあのガスの臭いが

口いっぱいに広がっている。

ガス管をくわえて、思いっきりガスが流れてきた感じ。

味がどうだとかは全くわからない。

ただ、あの食感は、腐っていると思わせるに十分な柔らかさ。

 

オエオエと涙が出そうになり、不躾ながら口から出してしまう。

再び訴えた。

これ、腐っているよ…。

 

ああ、それなのに、それなのに。

夫婦は同じアボカドを食しながら言った。

(夫)いや、こんな味だよ。俺が東南アジアで食べたときも

こんな味だった。

 

まさか、ウソだろ?

 

これがアボカドだと言うなら、私は一生こやつを食べない。

そして、その通り、私の頭から、視野からアボカドが消えた。

どんなに隠れていても、トッピングされていても

用心深く確認して避けてきた。

 

それが、この夏、魔が差した。

魔が差してしまった。

最近行くようになったスーパーで何気なく買ったエビのサラダ。

よく見ると、小さなアボカドが二つ入っていた。

恐るおそる臭いを嗅いでも、あのガスの臭いはしない。

 

あれ? もしかして、これがアボカドかい?

恐るおそる口に入れてみた。

あれ? いけるんでない?

あまり味はしないけど、その分どんなドレッシングも合う感じ。

いや、そのままでもいい。

たったのふたかけらだから、味わうもなにもないけど、

アボカドとの30余年の距離が少し縮まった。

 

そして、あれから2週間あまり。

我が家の冷蔵庫にはいつもアボカドが存在している。

切るのは簡単だし、美味しいし、栄養も抜群じゃないですか。

森のバター? そんな言葉さえ初めて聞いた状態。

(あり得ないしょって、いつも思っていた)

 

 

一度で人生を決めるのは過ちだね。

命の危機でもない限り、

また挑戦してみるのは大事なことだね。

まして、30余年も、何の罪もないのに

売り場で無視され、時に罵倒され(笑)

そんな事をされる覚えなんて、なかったよね。

ごめんね。

これからは、ちょっとレシピ探偵になって

アナタの美味しい食べ方を研究する。

だから、どうぞ、私を許してください。

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これから、長くよろしくお願いします。

アボカドさん。